to top


一、キャラクターメイキング

 TRPGをするには、何はなくとも自分の代わりになって動いてくれるキャラクターは作らなければいけません。 この章ではキャラクターの作り方を順を追って説明していきます。 ただし、この章が終わった時点で書いてあることを全て理解している必要はありません。 とりあえずは、なんとなくキャラクターができあがっていればそれでいいと思います。
 なお、この章で作ったキャラクターは、忘れないように必ず キャラクターシート に記入しておきましょう。



(1)冒険者の職業を決める

 冒険者と言えども、食べていくために何らかの職に就いています。もちろんと宝探しなどを生業としている根っからの冒険者もたくさんいるでしょうが、剣術道場の師範や魔導学校の先生、あるいは酒場のウェイトレスや牛乳配達などで生計を立ててる冒険者も少なくありません。まずは自分のキャラがどのような職業で生計を立てているのか決めてください。この職業は自由に決めることができます。

 次に、毎月どの程度のお給料がその職業から得られるかを360シェケル以下で自由に決めてください。実際にこのお金をゲーム中に使えるわけではありませんが、この値の過多によって天衣詩抄の世界であなたが演じるべき暮らし向き(経済状態)が違ってきます。

 参考までに、月収が何シェケルでどの程度の暮らし向きになるのか一覧を書いておきます。


+月収(シェケル)+  +暮らし向き+
30
駆け出しの吟遊詩人並み、誰かに養ってもらわないととても生きていけません
60
貧乏魔導学生並み、まだ誰かに養ってもらわないと食べていけません。
90
野郎ひとりが都市でまあなんとか食べていけるくらいです。
120
一人暮らしならマトモな生活ができます。
180
農村でなら一家3人が食べていくのに困りません。でも都市で一家3人が食べていくとしたら、多分慎ましやかな生活になります。
240
都市の中流核家族並み。農村でなら一家5人が暮らせます。
360
都市の核家族ならばそこそこ裕福です。農村ならばかなり裕福な部類に入ります。


 また、自分で決めずにダイスによって月収を決めることもできます。 その場合は以下の手順でダイスを振ります。

1. 【3d8】を振る。
2. 【1d100】を振り、その出目に従って1.に倍率を掛ける。

+出目++倍率+
 1〜5 x 0.5
 6〜15 x 1.0
 16〜70 x 2.0
 71〜85 x 3.0
 86〜95 x 5.0
 96〜100 x 10.0

3. 2の結果算出された値が月収(シェケル)となります。


職業が決まったらキャラクターシートの職業の欄に記入しておいて下さい。



(2)冒険者のクラスを決める

 冒険者はその得意分野や職業に応じてクラス分けされます。幻亭ではこのクラスを目安にして依頼を斡旋したりパーティを編成する場合が多いようです。
 その「クラス」を以下の11種類の中から自由に選んでください。


■ クラスの種類 ■

01. ファイタークラス(Fighter Class) : 戦士、剣士、騎士、闘士など。
02. シーフクラス(Thief Class) : 盗賊、海賊、鍵師、軽業師など。
03. クレリッククラス(Cleric Class) : 善悪を問わず、神官、預言者、巫女など。
04. マジックユーザークラス(MU Class) : 魔導を使える者で特に魔導師ギルドに所属する者。
05. ソーサラークラス(Sorcerer Class) : 幻術を使える者。
06. アルケミストクラス(Alchemist Class) : 錬金術を探求する者。
07. ヒーラークラス(Healer Class) : 治癒術を使える者。
08. バードクラス(Bard Class) : 魔導を使える者で魔導師ギルドには所属しない者。
09. アーチャークラス(Archer Class) : 狩人、弓兵、砲手など、遠隔兵器の扱いを得意とするもの。
10. ティンカークラス(Tinker Class) : 魔導師ギルドに所属する渡り職人(ヘタレ職人?)。
11. アザークラス(Other Classes) : 以上のクラスのいずれにも該当しない者。



(4)キャラクター名を決定する

 キャラの職業・クラスが決まったら、次はキャラクターに名前をつけます。
 時の生まれた町に住む多くの人はカタカナ横文字の名前を持ちますが、ごくごく希に漢字の名前を持つ異人さんもいます。
 また、王侯貴族など由緒ある家系のひとを除いて、この世界の住人は一般に『苗字』を持ちません。その代わり、名声の高い冒険者ならば『二つ名』を持っていたり、田舎の出身の人は後ろに名前に『出身地』や『親の名前』を付足したり、何らかの神を信仰している場合は神官がつけた『洗礼名』などを持っていたりもします。




(5)エレメンタルを決定する

 この世界では、どんな人でも6つの『エレメンタル』からできてることになってます。 その構成割合はひとそれぞれで、割合によって性格なども決まってきます。

 以下の6つのエレメンタルの合計が100となる様に、それぞれ数値を決めてください。

■ エレメンタルの種類 ■

01. ソフィア(知恵) : 理性的な判断を重んじます。
 【ソフィアの高いひとは】 言動や考えには筋を通します。他人にも筋を通すことを求めます。あまり高すぎると頑固者として嫌われます。
02. ハサタン(相対) : バランス感覚を重んじます。
 【ハサタンの高いひとは】 お茶を淹れるときはみんなの分を均等に注ぎます。 戦ってる2人がいてどちらかに味方しなければならないときは弱い方に味方します。 あまり高すぎるとどっちつかずの優柔不断になり自滅します。
03. プルニコス(女性) : 感情的な判断を重んじます。
 【プルニコスの高いひとは】 眠い時は寝ます。お腹が空いたら食べます。自分の感情に素直です。 あまり高すぎるとヒステリックになり嫌われます。
04. ピスティス(信仰) : 神に判断を委ね、無為自然を重んじます。
 【ピスティスの高い人は】 プレゼントをもらったらくれた人よりもむしろ神様にお礼をします。あまり高すぎると殉教者になります。
05. アイオーン(正の神性) : 神の計画を感じとり、この計画を重んじます。
 【アイオーンが高い人は】 霊感が鋭くなります。あんまり高すぎると電波を受信し始めます。
06. アルコーン(負の神性) : 自己信頼と自由意志とを重んじます。
 【アルコーンが高い人は】 ひとりで何でもできます。他人にもひとりで何でもできることを求めます。 あまり高すぎると幼児的万能感に陥ります。


 プレイヤーキャラクターが能力よりもむしろ人格に左右される行動をとらなければならない場合、ゲームマスターは必要に応じてエレメンタルチェックを行わせることができます。例えば、「試験勉強のために徹夜できたか」というチェックに対し、ゲームマスターが「ソフィアチェック(成功したら徹夜に成功)」や「プルニコスチェック(成功したら睡眠に成功)」を行わせることができるといった具合です。

 チェック方法は、難易度によって【1d20】、【2d20】、【3d20】、【4d20】のいずれかを振り、該当するエレメンタルの値以下を出したら成功、エレメンタルの値以上を出したら失敗となります。


エレメンタルが決まったらキャラクターシートの容姿・性格・背景の欄にでも記入しておいて下さい。




(6)能力値・所持金を決定する

 能力値や所持金は『能力値を決定しましょう』のページで決定する事が出来ます。どうも算出された能力値が気に入らない、という場合には何度でも算出し直していただいて結構です。

 能力値の内容は以下の通りです。

        筋力度 : 力強さに関する能力値。攻撃時、相手に与えるダメージを増強する等。
        器用度 : 行動の正確さ・緻密さに関する能力値。攻撃時、確実にヒットさせる等。
        敏捷度 : 素早さに関する能力値。防御時、相手の物理攻撃を回避する等。
        知力度 : 知識に関する能力値。知ってるか知ってないか。記憶の判定等。
        魔力度 : 魔力と知恵に関する能力値。精神判定。思考。ほか交渉等。
        魅力度 : 魅力・カリスマ・威厳。芸術的な能力。感性。共感。ほか説得等。


 また、能力値が決定すると、自動的に『肉体基本値』と『精神基本値』も決まります。


   肉体基本値 = 筋力度+器用度+敏捷度 (生命点に関与し、生命抵抗の判定にも用いられます)
   精神基本値 = 知力度+魔力度+魅力度 (精神点に関与し、精神抵抗の判定にも用いられます)


 『生命点(ヒットポイント)』を求める方法はクラスによって異なります、詳しくはクラスの説明をご覧ください。また、精神基本値にクラスレベルを足した値が『精神点(メンタルパワー)』となります。
 生命点・精神点がゼロ以下になると気絶します。(基本的に死ぬことはありませんが、プレイヤーがキャラを死なせたい場合は死んだことにしても構いません。)

能力値が決まったらキャラクターシートの能力値の欄に記入しておいて下さい。



(7)装備をそろえる

 時の生まれた町には『ウィッシュブリンガー』 という冒険者の店が存在します。
 この店は『幻亭』という酒場の系列店で、仕入れや在庫管理などは幻亭が行ってます。

 装備が整いましたら、装備品の欄に記入してください。その他の道具などはアイテムの欄へ。
 この時、「残りの所持金」を記入する事もお忘れなく。




(8)容姿・性格・背景を決める

 キャラクターの特徴や生い立ちを決めることでプレイに深みが出てきます。
 時間があるときにでもいろいろと考えると良いでしょう。




(9)特異背景を決める

 天衣詩抄では、全てのキャラクターが1つだけ特殊な才能や他の人とは違う境遇を持つことができます。 これを『特異背景』と呼びます。どういった特異背景を持つかはプレイヤーに委ねられ、ほとんど制約を受けることなく決めて構いません。

 ただし、TRPGはコンピュータゲームとは違い、人と人とが直接つながりを持つゲームです。 大事な友達をなくさないためにも、他人が不快になるような背景や、 他のキャラと比べて極端に強力な背景は持つべきではないでしょう。 むしろ、いかに使いものにならない特異背景を楽しめるか、いかに自分の特異背景で他人を楽しませることができるか、 そういった意識を持つか持たないかが天衣詩抄を楽しめるかどうかの分水嶺となるでしょう。

 以下に特異背景の一例を挙げておきます。


■ 特異背景の例 ■

 『常人より速く走れる』編
・敏捷度判定に成功すると【クラスレベル】倍の速さで走る。失敗すると常人の半分の速さになる。
・常人の【クラスレベル】倍の速さで走る。ただし曲がれない。
・後ろ向きなら常人の【クラスレベル】倍の速さで走る。

その他、【生まれ】に記載されている以外の種族。

ETC.




  以上でキャラクターメイキングは終わりです。お疲れ様でした。
  選んだクラス名をクリックして下さい。

ファイター

クレリック

マジックユーザー

シーフ

ソーサラー

アルケミスト

ヒーラー

バード

アーチャー

ティンカー

アザー